相続財産の確定と評価
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3)相続財産の確定と評価
財産の評価は実に多面的です。
専門家に依頼しなければ算定できないものもあります。
まず全てを整理するために、財産目録(メモ)を作って整理をします。
①不動産
複数の市町村にまたがって所有する土地がある場合があります。
特に地目が山林であった場合に一定面積以下のものや、宅地の前の前面道路が私道で
あって固定資産税が免除になっていて、気が付かないこともあります。
兎に角、長年ためてあった未整理の役場からの通知書や不動産の権利書の類がないか
を丁寧に調べて、同一市町村内では名寄せ(なよせ)を行ってみる必要があります。
これらの資料集めには、我々のような手慣れた専門家の活用をお勧めします。
面倒なことは一度に全部済ませておいて、評価方法なども精査する必要があります。
②預貯金
近年は金融機関の合併が進みましたので、金融機関でも名寄せ行う必要があります。
その際に、残されていた通帳には記載されていない別段預金や定期預金等も発見される
ことがありますし、ご家族にも内緒の通帳や紛失して忘れてしまっていたものが出てくる
可能性があります。
③動産
書画骨董などの美術品、貴金属、腕時計、車などがありますが、鑑定は専門家に依頼
する必要があるものもあります。
④株式・社債
上場株式や価格が公の新聞等に掲載されている社債等は、被相続人が亡くなったその日
で評価します。
未上場の株式は、独自の算定方法がありますので、これは大変な作業ですから、やはり
専門家に依頼して下さい。
事業者経営者が亡くなった場合に、自社株を所有している場合多いので、慎重に対処し
て下さい。
これも、希に古い時代の株券が発見される場合があります。
今、「タンス株券」の持ち主に呼び掛けて、株券の電子化(不発行化)が進められてい
て、この切り替え時に漏れてしまうと権利が消失してしまいますので今も注意が必要です。
⑤ゴルフ会員権
評価額は、取引金額の7掛けとされていますが、バブル時より大幅に値下がりしていると
ころが多いので、名義切り替えに評価額以上の金銭を要求される場合もあります。
⑥著作権や特許権、実用新案件、意匠権、商標権
その都度、専門家(弁理士)などに相談してみる必要がありますが、通常のご家庭では
あまり聴いたことがありません。
⑦借入金(住宅ローン)や貸金債権、売掛債権
住宅ローンは、相続人が当然に把握している場合も多いと思われます。
問題は、他への債務保証です。
被相続人の残した書面をかなり念入りに探す、我々専門家が相続人の元に何か手掛かり
がないか書面や日記等を探してみることになります。
負債も相続の対象となりますので、皆が協力して資料の整理と調査をしてみて下さい。
⑧死亡退職金
親族関係が複雑なご家庭の場合には、特に注意が必要です。
ある程度規模の大きな会社の社内規定集には、死亡退職金や直前の給与を誰に支払うか
の規定に明記されている場合もありますので、チェックすべきです。
これは相続財産には含まれませんが、扱いには注意が必要です。
⑨裁判で係争中の被相続人の立場を承継できたり、承継されなければならない場合があります。
たとえば交通事故の加害者、詐欺事件の被告人などの場合は、被相続人の財産から損害
賠償金を支払われなければならない場合があります。
通常の商取引や金銭消費貸借契約においても裁判で係争中のことがありますが、故意に隠
す筈もないでしょうが、特別な事情がないか相続人間で一応確認しておくべきと考えます。
何故なら無条件で単純相続すると相続人に莫大な支払いを請求される場合がありますので、
どうするのが良いのか十分な検討が必要です。
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